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6月8日 サンディヘヴン

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ミルフォードヘヴンあたりではタンカーから油を引くパイプラインが海に突きだして興ざめだった。小道が進むにつれて本来の海と自然が現れてくる。このあたりの海岸は高い崖になっていて、陸側はどこまでも続くなだらかな丘。回りに山がないし木が全くないので、丘の連なりがそのまま地平線だ。小道は私有地の牧場や畑を囲む有刺鉄線の柵と崖との間だの狭い草地にある。所々に歩行者しか通れないゲートがある。ゲートにはいろいろな形がある。木の柵を柵の途中に渡した木の段を踏んでまたいで乗り越えるもの、手で鍵を外して開ける扉、初めにあった回転扉。

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ゲートに時々小さな表示がある。崖があなたを殺す、道を外さないこと。それだけだ。途中に一切ほかの表示がない。崖に沿って進むのだから、子供が草を越えて崖のへりに出ることもあるかも知れない。でもそんなこと自己責任で何とかしろ、というわけだ。そのかわり牧場の有刺鉄線側には、時々「私有地、許可無く進入禁止」と大きく書かれた看板があったりする。愚か者の命より私有地の方が大事だといわんばかりだ。

私有財産が大切に守られている社会なので、人々が自由に歩ける空間は狭い。というより崖づたいには本来道など無くて、地主の許可を得てやっとフットパスが認められたのだろう。自動車道路は内陸を通って、砂浜沿いに村があるところで海に接するだけだ。だから人が崖を連ねた雄大な海岸を見ようとしたら、フットパスを歩くしかない。そこには高山のお花畑を行くような道がある。

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日本だったらどうかなどと考えるのはやめよう。日本の海岸の崖には木が多くて、そもそもほとんど見晴らしが利かないのだ。ここは草の道を歩きながら何キロ先までも見える。ここに自動車道路を造って観光道路にしようなどという発想は無いようだ。だから歩くことでしか味わえない世界が広がっている。

干潮の道

道は延々と続く崖と柵の間を、崖の屈曲に沿って進んでいく。ミルフォードヘヴンから1時間ほど歩いて、道は問題のサンデイヘヴンの入り江に曲がっていく。一日の内干潮の前後4時間だけ通れて、通れなければ4マイル、6キロの回り道の場所だ。サンデイヘヴンの入り江が見えた。なんだか潮が引いているようだ。川の流れのあたりに人が数人にて、石づたいに向こうに歩いている人もいる。しめた、干潮なのだ。入り江に降りてみると浜は固くて真っ平らのようだ。ところどころに青のりのようなものがへばりついている。

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川幅は7,8メートルか、そこに低い円柱形の石が並んで、子供でも歩けるようになっている。このちょっとの流れを渡れるか渡れないかで6キロの回り道とは。でも入り江を渡れたことが裏目に出た。すぐそばのサンデイヘヴンのB&Bは二軒とも閉まっていた。ここには宿がない。そうなると渡しを戻って脇道から内陸に入り、ハーブランストンの村に行くか、このまま3キロ歩いて、やはり案内書に宿があると記されているセントイシュマエルの村に行くしかない。せっかく石づたいに渡れたのだからこのまま先に進むことに決める。ところでヘヴンは辞書によると港、停泊所、避難所・・・となっている。サンデイヘヴンの様子から見ると港という感じではない。ただの入り江の砂浜だ。日本の漁村の泊(とまり)と言う感じなのだろう。
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