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6月10日 ニューゲイルのきれいな宿

バスが止まったので乗り込んで、荷物を入り口そばの荷物置き場に置き、運転手に紙を見せる。運転手はうなずいてバスをスタートさせた。バスに乗っている人は2,3人だけ。軽いはずなのにあえぐようにして坂を上って、牧場や畑が続く広々とした丘にでる。なだらかな丘がどこまでも続いている。遠くに家がぽつぽつ見えるだけだ。

道沿いに家が全くないのでバスは止まることなく進んでいく。しばらく丘を登ったり下ったりして、見覚えのある浜に出た。バスはどんどん走ってまた丘を登り出す。古い農家が見えるところで止まって、運転手が反対側を指さしてあそこだという。バスを降りて指さした方に進んでいくと白い小さな家があった。B&Bと書かれた小さな札がある。そばに行くと空室無し、と言う札も見える。

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庭で私と同年輩の男が仕事をしていたので手を振ってハローと言うとにこやかに近づいてきた。名前をいって握手する。すぐ家の扉を開けて靴を脱いで家に入った。私も靴を脱ぐと、主人は濡れたんですねと言う。今までのB&Bの玄関の扉を開けると通路にも部屋にも、部屋のトイレにもふかふかの絨毯が敷いてある。私の靴は底がごつごつしたトレッキング用のブーツだ。その靴でそのまま部屋にはいるのは抵抗があった。主人が靴を脱いだのにつられてブーツを脱いだのだ。絨毯は素足で歩く方が気持ちがいい。やはり日本人ですね。

ドアの向こうは絨毯が敷いてある通路、その奥のドアを開けるとかなり広い部屋だ。ダブルベットが置かれ、小さなテーブルと椅子も置かれている。床は花柄の絨毯、ベットカバーもカーテンも花柄だ。壁はまっ白で、小さな額絵が数枚飾られている。隣はガラス戸を隔てて8畳ほどのサンルームになっている。
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主人は部屋の隅のポットとカップを示してからサンルームに入り、小さい冷蔵庫を指さしてミルクはここ、と言う。サンルームには白い椅子とテーブルが置かれ、ルームの両端には小さな花を沢山付けた大きな花の株が天井からつり下げられ、床に達している。一方は濃い桃色の花、他方は薄青い花。栽培植物には弱いので、花の名前は見当もつかない。床の隅には小さい花の鉢が並び、中にはシクラメンもある。
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天井には葡萄棚が張り巡らされ、葡萄の房がいくつも垂れ下がっている。主人は葡萄を指さして、まだ熟していないから酸っぱくて食べてはいけません、と言う。私はキツネではないから大丈夫、と応じる。部屋を出ようとする主人に、ここで夕食を作って貰えないか、と訊ねると、もうすぐ家内が帰ってくるから、家内に聞いてみる、と答えた。
サンルームから外を見ると、芝生の庭になっていてそこにも花が咲いている。生け垣の手前に木の柱が立てられ、腕木から袋がぶら下がっている。小鳥たちが飛びついては離れているのを見ると、餌の入った網袋のようだ。来ているのは雀と、胸が黒っぽくて背中が茶色の少し大きい小鳥だ。争うようにして袋をつついている。

ポットでお湯を沸かしてインスタントコーヒーをいれる。なんてきれいな部屋なんだろう。まるで婦人雑誌に出てきそうな部屋だ。高級ではないにしてもとても丁寧に作られた部屋とサンルーム。私のような野宿の方が似合いそうな無骨な男が一人で泊まるのは勿体ないようだ。わざわざバスに乗って戻ったかいがあった。

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